症例詳細

脾臓腫瘤

種 類 トイプードル
年 齢 10歳11か月
診療科目 腫瘍科 
症 状 症状は特になく、健康診断のために来院されました。年齢が10歳ということもあり、血液検査、レントゲン検査、エコー検査を行うことにしました。

検査結果

エコー検査にて脾臓に2つの結節が見つかりました。1つ目は1.5×2.0cmでもう1つは0.6×0.8cmでした。前者は脾尾部に存在し、高エコー原性と低エコー原性の混在した結節で、脾臓から突出していました。もう1つは脾頭部の脾臓内部に存在しておりました。血液検査、胸部レントゲン検査では著変は認められませんでした。

治療方法

脾臓腫瘤は日本において、統計学的に約1/2が悪性、残りは良性と言われており、悪性腫瘍のうち約1/2が血管肉腫といわれています。(ちなみに海外では2/3が悪性、2/3が血管肉腫といわれています。)FNAで診断をつけるのも1つですが、肥満細胞腫などの除外診断はできても、確定には外科的摘出による病理組織学的検査が勧められることも少なくありません。また良性であったとしても腫瘤の破裂による血腹などの危険があります。そのため本症例では早期に脾臓全摘出と病理診断を行うこととしました。念のため凝固系検査を行いましたが異常なしでした。

術後の経過

1週間後、外科的摘出を行いました。結節はエコーで見た通り、脾尾部に突出する形で存在しており、表面はスムース、色調は白色と赤褐色のまばら模様、周囲組織との癒着はありませんでした。脾臓内部にあると思われる方は表面からは見えませんでした。摘出した脾臓を病理組織学的検査に出したところ、どちらも「リンパ球性結節性過形成」という診断でした。本症例は一過性の食欲不振と術後のLip上昇が認められましたが、退院後は元気に過ごしており、食欲も戻ったようでした。数日後の血液検査ではLipは低下しておりました。脾臓の結節はすべて摘出が推奨されるわけではありません。しかし本症例の結節は非常に脆弱な組織であったため、発見、摘出が遅れると破裂して腹腔内出血などが起きていたかもしれません。一般状態がよく、結節が破裂する前に摘出できたことは大いに良かったのではないかなと思います。健康診断の大切さを改めて感じる1例でした。

淀川中央動物病院

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