症例詳細

潜在精巣

種 類 トイプードル
年 齢 0才9ヶ月
診療科目 外科  内科 
症 状 去勢手術希望で来院。
症例の概要

犬の潜在精巣を放置しておくと、セルトリ細胞腫やセミノーマの発生頻度が高くなります。このようなリスクを回避するためにも、なるべく早期に両側の精巣を摘出してあげることを推奨します。

検査結果

身体検査にて、右側の精巣が下降しておらず、鼠径部皮下に遺残していることを確認した。

治療方法

無題

本症例では、身体検査で陰嚢内に左側精巣、右側の鼠径部皮下に萎縮した精巣を触知し、右側の潜在精巣と診断しました。その後、手術により左右の精巣を摘出しました。

術式は本来の去勢手術とほぼ同じですが、普通の去勢手術とは異なり2箇所を切開する場合があります。また、潜在精巣は皮下にあるため周囲脂肪からの剥離が必要となります。

 

 

症例について

通常、犬は約30日で精巣の下降が完了し、生後2ヶ月齢以上になるとそれ以上下降しなくなります。そのため、生後8週齢までに陰嚢内に精巣が下降しないときには潜在精巣を疑います。小型犬での発症が多い傾向にあり、大型犬と比べ2.7倍リスクが高いと報告されています。

通常、潜在精巣は片側性ですが、まれに両側性のこともあります。基本的に左右差はないですが、右の方が多いという報告もあります。

潜在精巣

異所性の精巣は、陰嚢前、鼠径部、腹腔内のいずれかに存在しています。また、腹腔内と腹腔外の確率は五分五分といわれています。潜在精巣は小さいことが多く、本症例では鼠径部の潜在精巣が触知できましたが、肥満で触知困難な場合は超音波検査が有効です。

 

では、犬の潜在精巣は去勢手術をせず放置しておいてもいいのでしょうか?

ーー放置してはいけません。

犬の潜在精巣を放置しておくと、セルトリ細胞腫やセミノーマの発生頻度が高くなります。潜在精巣の犬では、精巣腫瘍の発生危険率が13.6倍高まると報告されています。さらに、内科療法で潜在精巣が治癒した例は、ほとんど報告されていないのです。

このようなリスクを回避するためにも、なるべく早期に両側の精巣を摘出することを推奨します。

獣医師 下河千夏

淀川中央動物病院

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