子宮蓄膿症(腹腔内破裂)
検査結果
治療方法
術後の経過
術後や翌日午前中は快方に向かったが、以降強い疼痛症状を呈しているために十分な鎮痛と抗生剤治療にて加療中である。
またドレーンチューブによる術創汚染の可能性も考え、排液が少なくなった段階で抜去した。
引き続きやるべきことを全て実施し、あとは症例の体力勝負という状況である。
症例について
今回のケースでは、子宮蓄膿症(開放型)の診断時点で内科治療を選択したことが大きな分岐点となった。
教科書的な話だけではなく、現実には様々な要素(思い入れ、ご家族の哲学、費用、環境…etc.)を基に内科治療を選択し、結果的に治癒に成功している子宮蓄膿症症例は存在する。
内科治療を選択した当時の判断の是非を後医が問うことは出来ないが、破裂前に摘出した場合は今の腹膜炎の苦しみを味わうことは無かったことは事実である。
獣医療として子宮蓄膿症は一般的な疾患ではあるが、治療方針次第では様々な結果が生まれることを改めて認識させられる。
獣医師 木村