症例詳細

軟口蓋過長症

種 類 犬 まれに猫
診療科目 内科  外科 
症例の概要

軟口蓋過長症 運動不耐性、いびき、開口呼吸、えづき、チアノーゼ

症例について

軟口蓋過長症について紹介したいと思います。

解剖学的には、軟口蓋は硬口蓋に連続し、鼻咽頭と喉頭口部の蓋の役割をしています。

軟口蓋過長症は80%が短頭種に認められます。

短頭種とはイングリッシュ・ブルドック、ボストン・テリア、パグ、ペキニーズ、シャー・ペイを特に指します。

これらの動物の特徴は鼻が短く、頭が押しつぶされた形をしていて、鼻の発達が十分ではない事です。

短頭種の顔面長は長頭種の42%、下顎長は52%というデータがあります。

発生学的には、ブルドックの下顎が上顎より前方に突き出しているのに対し、軟部組織は硬部組織と同様な発達を示さず、むしろ過形成状態になっているのが、軟口蓋過長症です。

軟部組織と硬部組織とのアンバランスを引き起こし、このバランスの悪さは、呼吸時の気道抵抗を上昇させ、特に吸気時の努力性呼吸を伴います。努力性呼吸の持続は、喉頭・咽頭の炎症を引き起こし、浮腫、喉頭蓋の麻痺、気管虚脱に発展することもあります。

一般的な症状は、運動不耐性、いびき、開口呼吸、えづき、チアノーゼなどです。これらに伴い、呼吸促迫、発熱、首を伸ばす異常姿勢などがみられます。

今回診させてもらったブルドックさん

 

来院時は常に開口呼吸、努力性呼吸で、いつもガーガーと音が鳴っていました。写真のように口を開けても長い軟口蓋が邪魔をし、奥が全く見えない状態でした。

本人のQOLをあげるためにも、夏が来る前に軟口蓋過長症の手術をした方がいいと判断し、軟口蓋部分切除術を行いました。

手術後の写真です。

軟口蓋を短く切除し、空気の通り道が確保できました。

軟口蓋切除と同時に鼻道を広げる鼻孔形成術も行いました。

手術前:鼻道を広げても鼻腔が確認できませんでした。

手術後:鼻腔がしっかりと確保できました。

術後は、術前に比べ明らかに呼吸が楽になり、来院時に努力性呼吸でガーガーと鳴っていた音も落ち着いています。

楽に呼吸できている様子を見ることができて本当にうれしく思っています。これからも術後の様子をしっかり診させて頂きます。

短頭種を飼われている方は、軟口蓋過長症という病気があること、手術で改善できることを知っていただけたでしょうか。

今回写真を提供していただいた、雷蔵ちゃん、ありがとうございました。

淀川中央動物病院

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