症例詳細

血液検査:白血球について

診療科目 リハビリ・予防医療科  内科 
症例の概要

好中球について紹介します。

症例について

今回は白血球についてです。 白血球は好中球、好酸球、好塩基球、リンパ球、単球の総称です。 リンパ球はリンパ組織で、それ以外は骨髄で生産されています。 これらは血流に乗って全身を循環し、外からの侵入者はいないかと目を光らせています。 それぞれ少しずつ役割が違うので、以下に説明していきます。

◯好中球

好中球は組織中を遊走して、細菌を貪食する役割を果たしています。 そのため細菌感染があると動員され、数が増加します。 それでも感染に勝てない場合には骨髄から若い好中球が動員されることがあります。 これを左方移動と呼び、重篤な感染を疑う所見となります。 またアドレナリンやコルチゾルによって血中に増加します。特に猫ちゃんでこの傾向は顕著です。 そのため採血時に興奮すると数が増えることがありますが、これは生理的な反応になります。 好中球が減少している場合には、骨髄の問題、組織での消費亢進(敗血症、子宮蓄膿症膿胸など)、破壊の亢進(免疫介在性)などが疑われます。

◯好酸球

好酸球は寄生虫に対する防御を司っています。 またアレルギー反応や炎症反応の制御にも関与しています。 そのため、好酸球が増加している場合には寄生虫感染、アレルギーが疑われます。 また好酸球増加症候群(好酸球性肺炎、好酸球性筋炎、好酸球性肉芽腫など)の場合や、リンパ腫、肥満細胞腫などの悪性腫瘍に伴って増加することもあります。

◯好塩基球

好塩基球は正常時には末梢血中にはほとんどみられません。 好塩基球に含まれる顆粒にはヒスタミンやヘパリンが含まれており、即時型アレルギーに関与していると言われています。 好塩基球の増加は好酸球の増加と連動することが多いです。

◯リンパ球

リンパ球は液性免疫、細胞性免疫を司っています。 そのため、持続的な抗原刺激によりその数が増えたり、免疫グロブリンが上昇します。 また、リンパ腫などリンパ系の腫瘍でも増加します。 好中球と同じように、採血時に興奮すると増えることもあります。 減少している場合には、コルチゾルの影響やイヌジステンパーウイルスやパルボウイルスなどの感染、放射線、化学療法剤などによる破壊が考えられます。 乳び胸のようにリンパ球の分布異常があったり、蛋白漏出性腸症で体外に喪失している場合にも減少します。

◯単球

単球は、細胞内寄生細菌やウイルス、真菌、原虫の感染において、貪食により病原体を破壊する役割を果たしています。 組織に移行するとマクロファージと呼ばれ、壊死組織や古くなった赤血球などを貪食する役割もあります。 単球の増加は組織壊死、溶血、貧血、免疫介在性疾患などで起こり、好中球の増加と連動していると言われています。

このように一口に白血球と言ってもそれぞれいろいろな役割があります。 CBCで異常に白血球が増加または減少している場合には、このうちのどれに原因があるのか、血液塗抹上で観察し診断に結び付けていきます。

わんちゃんねこちゃんも、定期的に血液検査をして異常がないかチェックしていきましょうね。

淀川中央動物病院

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