症例詳細

良性前立腺過形成(前立腺肥大症)について

診療科目 内科 
症例の概要

前立腺肥大症は高齢の未去勢の犬で認められる前立腺の良性過形成であり、4~5歳齢の未去勢の犬の50%で認められ、9歳齢以上の未去勢の犬の場合そのほとんどに認められます。精巣から分泌されるアンドロジェンとエストロジェンのバランスが崩れることによって引き起こされます。

症例について

2954--1_20160502_VETAbdomen9136_0007前立腺は膀胱頚部と近位の尿道を囲んでいる副生殖腺であり、その分泌物は精子の代謝に関与しています。

良性前立腺過形成(前立腺肥大症)は高齢の未去勢の犬で認められる前立腺の良性過形成であり、猫ではほとんど認められません。45歳齢の未去勢の犬の50%で認められ、9歳齢以上の未去勢の犬の場合そのほとんどに認められます。精巣から分泌されるアンドロジェンとエストロジェンのバランスが崩れることによって引き起こされるため去勢を行っている犬では認められません。

 良く認められる症状はつぶれたように変形した便や、コロコロと小さい便をするなど便の形状の変化です。前立腺は骨盤腔内に位置しているため、肥大することによって結腸が押されるため便の形が変わったり、便秘が認められたりします。その他の症状は血尿が認められたりもします。合併症がない場合は痛みが認められることはありません。

 診断は肥大した前立腺の大きさにもよるのですが、腹部の触診や直腸検査で前立腺の肥大を直接診ることや、レントゲン検査では前立腺の肥大、膀胱の頭側への変位、結腸の背側への変位が確認できます。また超音波検査では左右対称性に腫大している状況を確認することができます。レントゲン検査、超音波検査だけでは前立腺腫瘍、前立腺嚢胞または前立腺炎であるかの鑑別が困難な場合は細胞学的検査が必要な場合もあります。

 精巣から分泌されるホルモンが原因で発生する疾患であるため、一般的に治療は去勢が行われます。去勢をすることで臨床症状が認められている場合は23週間で改善が認められます。去勢によって前立腺の大きさが減少しない場合は腫瘍の可能性を考えなければなりません。内科療法には抗アンドロジェン薬がありますが副作用や治療後の再発が認められるため一般的ではありません。

 前立腺肥大症は未去勢の犬の健康診断や他の病気で検査の際に、偶然に見付けられることも多い疾患です。将来的に問題となる可能性があることや、また去勢を行うことによって精巣腫瘍、会陰ヘルニア、肛門周囲腺腫などの疾患の予防にも繋がるため去勢を行うことが推奨されます。

獣医師 山下

淀川中央動物病院

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