症例詳細

異物誤食により腸切除

種 類 チワワ
年 齢 1歳11ヶ月
診療科目 外科  内科 
症 状 突如の頻回嘔吐と元気消失
症例の概要

急性の嘔吐症状を呈した症例を精査した結果、異物誤食であることが判明して腸管切除を実施した。
その後、内科的な集中管理により回復し、現在は通院中である。

検査結果

稟告と腹部単純X線検査から異物誤食を疑い経時的なバリウム造影を実施したところ、

最長5時間経っても胃内からバリウムが流出しないために、同日、全身麻酔下にて内視鏡を実施した。

上部消化管の内視鏡所見では、異物はなかったものの一部で十二指腸壁の菲薄化と裂開が認められたため

開腹術に変更。広範囲にわたって変色した小腸と異物を認めた。スクリーンショット 2018-11-08 21.25.47

治療方法

外科治療として、腸切開による異物摘出(ネズミのおもちゃ)と壊死した小腸の切除を行い、ドレーンチューブを

腹腔内に設置し閉腹した。

内科治療として、重度の血圧低下に対してドパミン持続点滴、栄養管理として栄養点滴とラクトリンゲルの静脈点滴を実施し、

急性腎不全のモニターとして尿カテーテルを設置した。

また、抗生剤は2種併用とし、他に制吐剤や鎮痛剤なども随時使用した。IMG_4809

術後の経過

通常であれば5日ほどで退院の腸管切除症例ではあるが、本症例は腸管の裂開による腹膜炎や激しい腸損傷、

血圧や電解質バランスの大きな乱れなどを併発していたため8日の集中治療を経て、漸く退院となった。

現在は通院治療中ではあるが徐々に食事量も増加させており、あと1週間ほどを以て治療終了となる見込みである。

症例について

本件は、小さなねずみのおもちゃが大惨事を引き起こした、典型的な異物誤食症例である。
異物の多くは単純X線撮影で確認できないものなので、腹部Echo検査とともにバリウム造影検査が重要となる。

閉塞の原因や程度によるが、異物誤食では一般状態がかなり悪くなったプアリスク症例に麻酔をかけざるを得ない。
幸いにも本症例では本人の強靭な生命力とオーナー様の強いご意向、我々の集中治療によって何とか一命を
取り留めたが、腹膜炎から敗血症に進行し亡くなることも充分にあり得た。

異物誤食の怖さと、治療に関わるものたちの熱意の大事さを改めて実感した症例である。

獣医師 木村

淀川中央動物病院

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