症例詳細

猫の多発性嚢胞腎

種 類 ペルシャ
年 齢 13歳
診療科目 内科 
症 状 嘔吐、食欲廃絶、元気消失を主訴に来院
症例の概要

猫の多発性腎嚢胞はペルシャの家系で多い遺伝病の1種である。

臨床的には両側性の腎嚢胞形成による腎不全として認められる。

本症例は腎臓だけでなく肝臓および膵臓にも多数の嚢胞を作る非常に珍しい症例であった。

検査結果

血液検査にて白血球の上昇、腎数値、肝数値の軽度上昇、ビリルビンの高値を認めた。

エコー検査にて腎臓、肝臓に嚢胞が見られた。

造影CT検査にて腎臓、肝臓、膵臓に多数の嚢胞を認めた。

また、少量の腹水貯留と腹膜炎の所見が見られた。

肝臓の細胞診を実施したところ肝細胞の空胞変性を認め、肝リピドーシスを示唆する所見であった。

プランコ1 プランコ2

プランコ6 プランコ5 プランコ4 プランコ3

治療方法

連日の皮下点滴を実施した。また、抗生剤を2剤使用した。

自力での摂食が可能になるまで自宅にて強制給仕をしてもらった。

食欲が改善してからは食事を腎臓用のフードに変更した。

術後の経過

肝リピドーシスおよび腹膜炎は改善し、元気、食欲は回復した。

腎数値は未だBUNが軽度に高値を示すもCREは改善した。

現在は皮下点滴、抗生剤を終了し腎臓食のみで維持している。

 

症例について

猫の多発性腎嚢胞はペルシャの家系で多い遺伝病の1種である。

臨床的には両側性の腎嚢胞形成による腎不全として認められる。

発見には腹部超音波検査が有効で、嚢胞の個数や多きさを把握することができる。

本症例は腎臓だけでなく肝臓および膵臓にも多数の嚢胞を作る非常に珍しい症例であった。

肝臓、膵臓にも嚢胞を形成する場合はCT検査が有用である。

多発性嚢胞腎は嚢胞が腎実質を圧迫することで腎臓を線維化し最終的に慢性の腎不全を引き起こす。

そのため今後は定期的な腎機能検査を実施し、腎機能が低下した際には皮下点滴等の治療が必要になる。

また、本症例は肝臓および膵臓にも嚢胞を形成しているため肝機能、膵炎にも注意が必要である。

 

獣医師 山田

 

淀川中央動物病院

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