症例詳細

犬の甲状腺機能低下症

種 類 トイ・プードル
年 齢 6歳齢
診療科目 内科 
症 状 体の痒みがひどい。元気もいつもよりない。フケが多い。
症例の概要

皮膚疾患を主訴に来院され、根底に甲状腺機能低下症が隠れていた症例です。

検査結果

<既往歴>他院にて体の痒みを主訴に来院した際、甲状腺ホルモンが低値のため甲状腺ホルモン製剤の投薬を開始。投薬後の検査にて甲状腺ホルモンが異常高値になっていたため、用量を半分に減らしている。

 

口周り:苔癬化。 頚部腹側、お尻周り:裂毛。 皮膚検査にてマラセチア(+)

甲状腺ホルモン値(T4):正常範囲内

→甲状腺ホルモンの投与量は少ないため、甲状腺ホルモン製剤は漸減し、休薬。

皮膚の痒みについて、抗菌薬とシャンプー療法にて治療を開始。その後、鱗屑が多いため、保湿剤を追加。

 

→甲状腺ホルモンを休薬して1ヵ月後

皮膚の痒みは改善あり。乾燥していた皮膚も良化傾向あり。

甲状腺ホルモン値(fT4):低値

TCho 高値、TG 高値、体重増加あり

治療方法

皮膚炎の改善認めたが、その後の検査にて既往の甲状腺機能低下症が疑われたため、再度、甲状腺ホルモン製剤による治療を開始。

過去の他院での投薬にて、甲状腺ホルモンが過剰になっていたため、低用量から開始。

1週間~10日ごとに症状などを確認しながら漸増していった。

術後の経過

初期用量では甲状腺ホルモン値は低値のままで、症状の変化は認めず。

その後漸増していくにつれて、食いつきの改善(もともと食欲あったが、食べつきがよくなったそう)や、

活動性の増加があり、高脂血症の改善と体重増加が認められた。

一般的な用量の半量ですが、ホルモン値も症状も良好のため、この用量での投薬を継続。

症例について

甲状腺機能低下症は甲状腺ホルモンの分泌不足によって現れる病態です。

甲状腺ホルモンはさまざまな臓器に作用するため、症状は多岐にわたります。

また薬剤や併発疾患などにより、血中のホルモン濃度が下がることもあります。

ですので、診断の段階で、原発性の甲状腺機能低下症なのか、甲状腺は正常で併発疾患のために血中のホルモン濃度が低下している状態なのか(euthroid sick symdrome)区別していきます。

もっとも典型的な症状として、活動性の低下や無気力、体重増加、皮膚症状などがあります。

(が、加齢による変化かなぁと思われることも多く、なかなか気づきにくいのが実際のところです。)

治療の中心としては、甲状腺ホルモン製剤の投与です。今回の症例のように、症状の改善と血中のホルモン濃度の測定により、維持のための用量を決めます。

この病気は治療が適切に行われれば予後は良好です。

 

 

淀川中央動物病院 獣医師 本田

 

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