症例詳細

犬の副腎皮質機能亢進症

種 類 ミニチュア・ダックスフント
年 齢 14歳齢
診療科目 内科 
症 状 ここ1ヵ月程、水を飲む量やオシッコの量が多く、食欲もありすぎる、とのことで来院。
症例の概要

多飲多尿を呈する疾患はさまざまありますが、副腎皮質機能亢進症はその一つとして犬でよくみられる疾患です。

検査結果

体幹部の皮膚は薄くなっていました。

血液検査にて、肝酵素値(ALT)やALKP、TChoの上昇を認めました。尿検査では、低比重尿の他は異常所見なし。

画像検査にて、両側性の副腎の腫大を認めました。

ACTH刺激試験を実施したところ、コルチゾール値は高値でした。

症状や上記の検査結果と併せ、副腎皮質機能亢進症と診断しました。

なお本症例では頭部のMRI検査は希望されなかったため行っておりません。

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治療方法

臨床症状の緩和を目的とし、トリロスタンの内服薬を開始しました。

まずは低用量から開始。症状の改善がみられないため、副作用が現れていないことを確認しつつ用量を少し増やしました。

その後、投薬量のモニターとしてACTH刺激試験を行い、症状緩和できる用量を探していきました。

本症例において多飲多尿や多食がない用量で1‐2ヵ月程継続したところ、肝酵素値は正常範囲内に下がりました。また2カ月ほど経って体幹部の発毛も認められました。

 

術後の経過

症状が現れてから1年以上経過しますが併発疾患は生じておらず、定期的に血液検査やACTH刺激試験を行いつつ、良好な経過を辿っています。

症例について

副腎皮質機能亢進症は、脳の下垂体という部分の腫瘍(良性、悪性)の場合と、副腎そのものの腫瘍の場合があります。

(その他、薬剤としてグルココルチコイドを過剰もしくは長期間投与したことにより生じる場合もあります)

本症例では頭部MRI検査を行っていないため確定ではありませんが、超音波検査にて両側性の副腎の腫大が認められたため、下垂体腫瘍が強く疑われました。

この場合、下垂体腫瘍に対する直接的なアプローチ(外科、放射線治療)もありますが、下垂体腫瘍による神経症状を示さない犬の場合、内科的に腫瘍による影響で出てくる症状を抑える治療を選択する場合が多くみられます。

上記の症例ではトリロスタンという内服薬を用いることで多飲多尿や多食といった症状の緩和を図りました。

また副腎皮質機能亢進症では重篤な併発疾患(糖尿病、膵炎、高血圧、血栓塞栓症、腎不全など)を生じることがあるため、これらの予防も大切な治療目的となります。

下垂体腫瘍が良性の症例においては、比較的良好な経過を辿りますが、症例により経過はさまざまです。

 

淀川中央動物病院 獣医師 本田

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