症例詳細

椎間板ヘルニア

診療科目 内科  外科 
症例の概要

椎間板ヘルニアは痛みや麻痺が起こります。外科手術が必要になるケースもありますので、症状がみられたら早めの来院をおすすめします。

症例について

私事ですが最近腰に強い痛みと足のしびれが出てしまいました。いよいよ来たか大人(オヤジ?)の階段、と。

そして「人」の病院に行ってMRIを撮ってきました。

結果は予想通り「椎間板ヘルニア」との診断でした。

人医に言われたことをまとめると、「結構出ている」「10人中手術になるのは1人」「個人差はあるが多くは半年以内に吸収されてなくなる」の3点でした。

座っているとかなり痛みは出てくるものの、歩行は普通にできます。

足のしびれはあるものの、先に触れる感触はあります。

一方我々がみる動物たちはどうでしょう?

犬の椎間板ヘルニアと言えばミニチュアダックスが連想されると思います。

その特徴的な症状は、「突然後ろ足を引きずるようになった」「後ろ足がもたついて上手く歩けない」といったもの。

同じ「椎間板ヘルニア」でもその症状は「痛み」や「ちょっとしたシビレ」と全く比較にならないほど重症な「麻痺」を起こしているケースが多く見受けられます。

私たちは飼い主様にお伝えすること、「麻痺がでるくらいならかなりの量の椎間板が脱出している可能性が高い」「多くが進行性もしくは再発を繰り返すので、検査で圧迫の程度がひどいならば手術をしてそれを取り除いたほうが良い」とお伝えします。後に説明しますが犬の椎間板ヘルニアは太い神経をググッと圧迫していることが多いので、脱出した椎間板が吸収される頃には圧迫された神経がやられてしまいます。

現実、人より積極的に対処しなければならないケースが多いです。

歩けないならば、人であれば間違いなく車いすに乗らないと生活できないレベル。バイク事故を起こして下半身麻痺になったばかりの人に「様子を見ましょう」などとても言えません。

同じ「椎間板ヘルニア」でもそれほど症状に違いがあります。この差は何なんでしょう??

 

その原因はいくつかありますが、今回は目で見るわかりやすいMRIでの違いを紹介します。

まずは人(私)の画像がこれです。

 

白いところは脊髄液でその右横にグレーの筋のような縦に一本伸びているのが脊髄です。

脊髄神経(グレーの縦筋)は脊髄液(白)の中をプカプカ浮いている状態で衝撃から守られています。

下の方は白い部分が多く、脊髄神経もゆったりプカプカできてます。

続いて犬の画像です。

 

お分かりいただけますか?上の私のMRIと比較していただくとその違いが見えてくるかもしれません。

これが分かればMRIを読むことができる、つまり専門用語でいう「読影(どくえい)」が少し出来たことになりますのですごいことです(^^)。

ザックリ言いますと、上は白い部分が多く、下は白い部分が少ない。人間は腰のあたりになると神経が細くなって空間的にゆとりが出てきますが、犬では腰のあたりまでぎっしりと太い神経があります。だから同じだけ椎間板が出たとしても人の場合神経は逃げる余裕があるけれど、犬の場合は逃げられず神経が押しつぶされてしまうということです。

 

人(私)のMRI輪切り

 

いよいよ分かり辛くなってきました。ここでも真ん中の白いところが脊髄液。その周りにある小さいグレーのポツポツが神経。そして真ん中の白い脊髄液の右側にある黒っぽい影の塊が、憎っくき我が椎間板の突出部位です。

このちょっとした神経の当たりで、激痛が走ったり痺れたりするわけです。

これが太い神経を圧迫していたら、そう考えるとぞっとしますが、動物達にはそれが襲ってきます。

シビレどころかマヒ。 大変です。

人と動物の違いはその他にも、発生部位の違い、椎間板自体の性質、靭帯の構造の違い、力学の違いなどあります。

同じ椎間板ヘルニアでも人と動物ではその「重さ」は格段に違いますのでご注意を。

とは言えわが身の腰の痛み、座れない辛さ。

楽しみにしていた明後日の学会に参加できるかどうか、。依頼されていた兵庫県の動物病院への出張オペにちゃんと車で行けるのか不安な思いを巡らせています。

長時間座りっぱなしの学会中に激しい痛みが出たり、車で渋滞に巻き込まれたらと考えるとなんだか憂鬱になります。

淀川中央動物病院

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