症例詳細

副腎の腫瘤

種 類 シーズー、雌
年 齢 9才齢
診療科目 腫瘍科 
症 状 特になし
症例の概要

副腎腫瘍は、多飲多尿や脱毛といった臨床症状を示すものと、血圧の変動といった症状として現れにくいものがあります。症状を示さないものは健康診断で見つけられることもしばしばです。

検査結果

他の疾患のための術前検査にてエコー検査を実施した際に、両側の副腎に腫瘤を認めました。

図3

 

しばらく来院が途絶えておりましたが、8ヵ月後に再度副腎のエコーを実施したところ、

右の副腎の腫瘤が増大し、血管も豊富に腫瘤へ入っているのが確認されました。

また肝臓との境界は不明瞭であり、後大静脈内において腫瘍栓(腫瘍が血管内に入り込み、栓を形成しているもの)を認めました。

図4

 

症例について

「副腎」はさまざまなホルモンを分泌する内分泌器官の一つです。大きく分けると2層構造をしており、外側を皮質、内側を髄質と呼びます。

ホルモンを分泌する臓器のため、腫瘍化した部分から分泌されるホルモンが多くなり、それによって臨床症状が現れる場合(機能性)と、臨床症状を示さない場合(非機能性)があります。

図2

 

副腎皮質機能亢進症や原発性アルドステロン症は、臨床症状や血液検査結果から疑われてエコー検査で確認される場合も多くありますが、褐色細胞腫や非機能性の副腎腫瘍は健康診断の際に副腎腫瘤が偶発的に発見されて診断されることが多く見受けられます。

 

エコー検査では副腎の形や大きさ、周りの臓器との境界などを確認することができますが、どの腫瘍なのか、というところまで確定することはできません。確定するためには別の検査が必要となります。症状が現れている場合は、疑わしい腫瘍に関する追加検査をしていきます。

 

以下は症状が現れていない症例についてです。

一般的に腫瘤病変が球形で20mm以下の場合は腺腫や結節性過形成を、20mm以上になると悪性の腫瘍(腺癌など)を疑います。また周辺の組織への圧迫や浸潤が見られた場合は褐色細胞腫が疑われます。

 

エコー検査では確定診断はできないため腫瘤性病変を見つけた際には最低限、経過観察が必要となります。悪性度の高い腫瘍の場合は3-8ヵ月程度で拡大傾向を示すと思われますが、大きさに変化のみられない症例も存在します。

春は健康診断が多く実施されます。臨床症状を伴わない副腎腫瘤が見つかった場合は、各々の検査所見に基づいて相談していきましょう。

 

淀川中央動物病院 獣医師 本田

淀川中央動物病院

〒532-0002 大阪市淀川区東三国6-12-6
地下鉄御堂筋線「東三国駅」北口から徒歩10分

年中無休
午前診 9:30~12:30
午後診 16:30~19:00
  • 病院へのアクセス
  • お問い合わせ番号
  • 病院へのアクセス
  • よくある質問
淀川中央動物病院の案内へ