症例詳細

インターフェロン療法

診療科目 内科  皮膚科 
症例の概要

犬のアレルギー性皮膚炎の対策のひとつとして、インターフェロン療法があります。

症例について

前回はイヌのアレルギー対策について「抗原の回避」の内容でした。今回は免疫療法、なかでもインターフェロン療法についてです。

アレルギーの発生機序として、体内の免疫物質のバランスが崩れることで症状が現れるという理論があります。この免疫物質のバランスを調節することで、アトピーの症状を緩和させることを目的としたのがインターフェロン療法です。インターフェロンは元来生体内に存在する生理活性物質で、抗ウイルス作用や免疫応答調節作用、細胞増殖抑制作用などがあります。

インターフェロンγはイヌアトピー性皮膚炎の症状を緩和する、世界初のインターフェロン製剤であり、4週間の治療後、72%(61例中44例)の犬に搔痒、搔爬跡、紅斑、脱毛の皮膚症状の改善が認められました。

インターフェロン療法は、皮膚の炎症に直接作用するのではなく、体質改善に近い治療法となります。この点が、症状を抑えるための治療(ステロイド、抗ヒスタミン薬、シャンプー療法など)とは大きく異なります。現在投与中のステロイドを減量したり休薬したりできるところまで改善する場合もあります。またこの薬自体の副作用もほとんどありません。

インターフェロン療法は注射薬での治療です。認可通りの実施では、週3回の注射が必要です。週1回の投与でも効果が見られますが、3回投与に比べると効果がみられるまでの期間が長くなってしまいます。症状が落ち着いてくれば、投与間隔をあけていきます。

投与法

投与回数

有効率(掻痒)

4週

8週

週3回×4週間+週1回×4週間

16

72.1%

79.2%

週1回×8週間

8

45.0%

65.0%

引用)竹原和孝(2006):イヌインターフェロン―γによる犬アトピー性皮膚炎の治療, mVm, 15(4):25-26

 

有効率の判定は約1ヵ月かかります。皮膚の炎症を直接抑える薬ではないので、効果が現れるのはゆっくりです。全体の有効率は70%で全ての症例に効果があるものではないので、1ヵ月使用しても効果がない、という結果になってしまう場合もあります。

インターフェロン療法は、ステロイドが使用しづらい場合や、減らせない場合は積極的に使用します。ただしステロイドを完全にやめるというよりも、少しでも減らすことを目標にした方が、短期的な痒みのコントロールがしやすくなります。また発症して間もない若いイヌではインターフェロン療法の反応が良い場合があります。

アトピー性皮膚炎はイヌにとっても飼い主さんにとっても、なかなか悩ましい病気の一つです。年齢も、症状の程度も、可能な来院頻度も、ひとりひとり異なります。インターフェロン療法も含め、どうやって付き合っていけばよいのか、ご相談していきましょう。

 

 

淀川中央動物病院 本田

 

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